前回の〔関東地方編〕に続き第二弾は、九州地方の各県最高峰をご紹介していきます。北海道や本州に比べ、緯度が低いことから冬の時期の登山も選択肢に入りますが、標高2,000mに近い峰もあるため、高山への安易な登山は注意が必要です。
惜しくも最高峰に入らない名峰も多い九州地方
先に紹介した霧島連山や開聞岳(共に鹿児島県)、特徴的な双耳峰である由布岳(大分県)など、各地を代表する名山が各県の最高峰に含まれていません。全国的にも有名な阿蘇山(熊本県)もランクインを逃しているのは驚くべきことだといえるでしょう。
その反面、「高さ」だけではなく、多くの魅力的な山があるといえるのが九州地方です。今回はそんな九州地方の都道府県別最高峰をご紹介します。
〔9/47〕展望の良い九州北部の名峰が福岡県一位
釈迦岳(本釈迦) 1,230m
釈迦連邦の最高峰は本釈迦よりも1m高い普賢岳ですが、その山頂は大分県に属します。僅か100m西に位置する本釈迦が福岡県の最高峰。九重連山から有明海、雲仙岳までを一望することができます。
〔10/47〕九州本土最高峰が聳える大分県
九重山(中岳) 1,791m
九州地方で愛される九重連山はその名を冠する久住山(1,787m)を抑え、中岳が本土最高峰。東は別府湾に由布岳から、西は有明海までを望める大展望の一峰は日本百名山に数えられます。
〔11/47〕佐賀県多良山系が日本西位最高峰
經ヶ嶽 1,076m
多良岳の北西に位置する經ヶ嶽が、佐賀県一の標高です。經ヶ嶽は長崎県と佐賀県に跨る多良山系に位置し、その山中からは雲仙岳を眺めることもできます。日本西位最高峰で、この山より西に1,000mを超える峰はありません。
〔12/47〕長崎県は雲仙天草国立公園の平成新山がNO.1
雲仙岳(平成新山) 1,483m
活発な火山として有名な平成新山は登頂不可の一峰。長崎県内の登頂可能な最高峰は同じ雲仙山系に位置する普賢岳の1,360m。平成新山は1990年代の火山活動で新たにできた山であることからその名を冠し、それまでの最高峰は普賢岳でした。
〔13/47〕宮崎県は日本百名山の一峰がランクイン
祖母山 1,756m
美しい渓谷と鋭い岩峰を携える名峰祖母山は宮崎県、大分県に跨る日本百名山です。久住山から望めるひと際存在感の大きい山は、この祖母山か熊本県の阿蘇山でしょう。特別天然記念物ニホンカモシカの南限生息地帯といわれています。
〔14/47〕阿蘇山を抑えた熊本県最高峰は九州山地の秘境
国見岳 1,739m
熊本県の最高峰は先に紹介のあった祖母山から九州山地を辿って南に位置する国見岳。九州山地の最深部に位置し、長い林道をマイカーです進むしかアクセスの方法がないため、「たどり着くのが難しい山」だといえるでしょう。
〔15/47〕九州地方最高峰は鹿児島県、世界遺産の屋久島に
宮之浦岳 1,936m
屋久島最高峰である宮之浦岳は日本南位最高峰。年間で一万mmを超える雨量だといわれる屋久島山間部への登山では、雨を「楽しむ」心の準備が必要です。雨が多いからこそ晴れた日に出会える景色は素晴らしく、その感動はひとしおです。
〔16/47〕沖縄県一は絶滅危惧種と出会える石垣島の低山
於茂登岳 526m
登山とは縁遠い、エメラルドグリーンの海をイメージする沖縄県の最高峰は石垣島に在る於茂登(おもと)岳。山頂からの僅かな展望しかないものの、山中は熱帯雨林独特の植生が楽しませてくれます。登山道は整備されいている「ほう」ですが、まさにジャングル。ハブや暑さなど、特有の危険があるため軽装備での登山は勧められません。
バリエーション豊かな九州の名山を楽しもう
第二弾の九州地方編、いかがでしたでしょうか。本州にも引けを取らない自然豊かな山々を是非お楽しみください。
冒頭でご紹介した通り、比較的温暖な気候であることから冬の山行も選択肢に入りますが、中には険しい山もございます。ルートの難易度や登山前の天気・積雪状況などにも気を配るようにしましょう(※)。
※2020年~21年の冬は例年よりも強い寒波の影響で、前年までの情報が当てにならない場合もございます。専門家への相談も視野に山行計画を立てることをおすすめいたします。
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5 レスポンス
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