新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言で、今年のゴールデンウィークは外出自粛の〔ステイホーム週間〕となっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?日本アウトドアトレーニング協会でも予定していた資格講習会を秋へ延期し、皆様へ良いプロダクトをお届けできるよう、引き続き準備に努めています。
以前のブログ にて、期間中のジョギングやランニングについての注意事項を述べましたが、そこから数週間たち状況も刻々と変化してきています。「2mの距離では不十分というデータも」とお伝えしていた部分は「10m」という具体的な数字も各メディアで出てきましたね。引き続き情報収集に努めながら、この期間の過ごし方を考えていきましょう。
さて、今回は「ランニングの始め方」「ランニングの続け方」について、いくつかのアイディアをご紹介していきます。『ステイホーム週間は予定がないので運動したいけど、そもそもどこを走ればいいの?』『この機会に始めてはみたものの中々続かない、やる気が出ない』などの悩みがある方はぜひご覧ください。
ランニングコースの探しかた
まず、ランニングを行うにあたって「どこを走るか」はとても大切です。特にこの時勢ですので"人の多い大きな公園の周回コース"などはなるべく避けたいですね。普段であれば、遠征をして知らない道を走るのも気分が良いですが、家の近くを走るというのが第一の選択肢にあがりそうです。
・意外と知らない近所の道
この機会に、地元に詳しくなる!というのは一つのモチベーションになります。駅と駅の間は都心だと1~2kmの距離であることも多いため、普段は電車で進んでしまう道を、頭の中の地図でつなげるのはいい経験になるかもしれません。また、大きな河川の支流である「地元の川」が近くにある方は、ランニングコース選定の候補になるでしょう。水のある景色は自然度が高いため、心身のリフレッシュに繋がります。
・ランニングコースは事前に調べる
これからランニングを始める方は、まず屋内で「地図を眺める」ことから行ってみてください。指やマウスで地図をなぞると、その区間の距離を測れるウェブページやアプリが無料で使えますので、どんなコースを走るのか想像しながら、距離を設定すると良いでしょう。
4km~5kmの距離で良いコースが作れると、普段使いがとても良いです。いつものランニングで使う「定番コース」と、休日など時間が多くある時に気分を変えられる「休日コース」も余裕があったら考えてみてください。実際に走ってみた後は、道を間違えていなかったか?走りづらい場所はなかったか?など振り返りを行い、だんだんと良いコースに仕上げていくと良いでしょう。
・GPSウォッチやスマホアプリを活用
走っている最中はできるだけ距離やルートを測定することをお勧めします。定番コースが定まって、毎回同じルートを走る場合には、わざわざ使わなくても良いかもしれません。はじめのうちは道を間違えたり、事前に地図で測れなった細かい距離などの修正に用いることができます。毎回GPSでの測定をする場合、「今月合計でどのくらい走ったのか」などを可視化することもでき、継続するモチベーションにもなるため、性格に合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか?
継続は力なり、ランニングの続けかた
さて、走り始めることができた後、初めに訪れるハードルは〔継続する〕こと。人の習慣化は短くても3週間、長いと数カ月かかると言われているため、これは大変なポイントですよね。筆者もよくこの表現を使うのですが「やらない理由」はたくさんあるものです。雨が降っている、面白いテレビがやっている、明日で良いか…、などなど。ランニングが習慣化するまでが勝負ですので、初期は「工夫」と「努力」で乗り切っていきましょう。
・習慣化までにするべき努力
まず、「継続」するためには習慣化が必要で、そこに至るまでには「努力」が必要だと「自覚」することが大切だと知ってください。本協会でも大切にしている考え方に〔トレーニングの三原理五原則〕というものがあります。その中に…
- 継続性の原則
- 意識(自覚)性の原則
というものがあります。まず「継続性」は、原則としてトレーニング(運動)は続けて行うことでその効果を発揮するというルールのことを指します。続けて「自覚性」は、原則として〔知ることが効果を高める〕というルールです。これを知ることが、"少しの努力"を行う基盤となるはずです。
では具体的にどうしたらいいでしょうか?お勧めしたいのが、「予定をたてること」と「リスケジュールする余裕を持つこと」です。ランニングは"アメリカスポーツ医学会"がその指針で〔毎日行っても良い運動〕としていますが、そこまで習慣化するのはなかなかハードルが高いですね。自身の性格を鑑み、週何回くらいの実施ができそうなのか?何曜日なら実施ができそうなのか?など、「実現可能性」を優先的に考えてください。「少し頑張ったら達成可能」な目標を立てることがお勧めです。
「15時に走れなかったら20時から走ろう」や「今日の夜に雨が降ってしまったら明日走ろう」など、達成できなかった際にリカバリーできるチャンスを構築しておくことも大切です。ここで気を付けたいのはリスケジュールを繰り返しすぎないこと。「今日やらなくてもいいや」が習慣化するのは恐ろしいので、この点も自身の性格を考慮し、作戦を立ててみてください。
・続けやすい工夫を行う
とはいえ、「努力をずっと続ける」のが習慣化に至るまでに、一番大変なポイントですね。そのため、〔勝手にやる気が出る〕状況を構築できれば、それに越したことはありません。そのためには、なんといっても「目標」を立てることをおすすめします。筆者もそのためだけに「マラソン大会へのエントリー」などを定期的に行っています。現在は殆どの大会が中止となり、その手が使えないため他の工夫で乗り切りたいところです。
一つ目のアイディアは「ランドマーク」を設定すること。東京であればスカイツリーや東京タワーなどは分かりやすいランドマークですね。実はレインボーブリッジは走って渡れますし、ディズニーランドは園外を周回で走ることができます。近場にそういったランドマークがない場合にも、地図で見つけた神社や公園など、主に"行ったことがない場所"を目指して走ることで、楽しさや新鮮さを保つことができますね。
・補給場所も忘れずに
5kmを超えたコースを設定する場合は、必ず補給場所とその方法も計画に含めてください。特にこれからの時期は太陽光も強くなり気温もあがります。健康のために走って、健康を損なうなんてことはあってはなりません。特に"水分"はこまめに摂取してください。
コンビニエンスストアでは携帯電話での決済もできる時代ですが、その場合「GPSアプリとの併用で電池切れ」などのリスクもあるので注意が必要です。交通系電子マネーや小銭を「チャックのついたポケット」や「ランニング用ポーチ」に忍ばせるのがおすすめです。特に神社などをランドマークにする場合、お賽銭用の小銭も一緒に持っていればお参りもできますね。
自身の性格に合わせた工夫で楽しく継続を
さて、ここまで「ランニングの始めかた」と「ランニングの続けかた」について、アイディアのご紹介をしてきましたが、主に〔事前の準備や振り返りをしっかりしましょう!〕という内容でした。当然ですが、行き当たりばったりの"当てのない旅"に出るのが好きな方は、ふらっと走りに行くのも良いですね。
但し、その場合にはいつでも補給できる準備や、離脱できるポイント(駅やタクシー利用、GPSの活用や通信手段の所持など)だけは忘れずに、リスク管理をしっかりしてください。
時節柄、普段以上のリスク管理や周りへの配慮が必要な状況ですが、自宅での自粛生活が続く中、なかなか気が付けないリスクとして生活習慣病の発症確率増大などが挙げられます。また 以前のブログ でもご紹介しましたが、アウトドアが心身に与える好影響も、逆説として得ることができません。
私たち日本人が国民として果たすべき社会的責任と、自分自身を守る健康管理を同居させて良い連休、そしてその先の期間を過ごしていきたいですね。くれぐれもご自愛いただき、お過ごしください!皆様の自宅時間に少しでも良い参考になれば幸いです。