この度、日本アウトドアトレーニング協会ではJOTA-OEX(アウトドアエキスパート)資格の一部リニューアルを行い、以前より要望の多かった「トレイルランニングに向けた指導」のカリキュラムを充実させました。
今回はアウトドアエキスパートがどのような資格なのか解説していきます。

JOTA-OEX(アウトドアエキスパート)とは
JOTA-OEXは日本アウトドアトレーニング協会のアウトドアトレーナーとして、より広い領域の指導を行うことができる専門家(上級)資格です。受験にはJOTA-ORT(ランニング指導資格)およびJOTA-OMT(登山指導資格)を共に取得済みであることが求められます。
試験合格には「アウトドアで実施できるトレーニング」や「ランニング」「登山」「トレイルランニング」にそれぞれ精通していることが必要で、まさに『アウトドアトレーニング指導のエキスパート』となる資格です。


不整地でのランニング
トレイルランニングは日本陸上競技連盟がその定義を定めるなど「ランニング」である印象が強く、実際にマラソンランナーが『走る場所を山林に移す』ことでの参画が多い競技です。いっぽうで「ランニング登山(トレイルランニングと呼ばれる前の一般的な名称)」の歴史を遡ると、その本質は「登山」の領域であるため、マナー問題やリスクヘッジ不足など様々な問題が表面化してしまっているという側面があります。
そういった課題を解決し登山者とランナーの共存を目指すには、指導者が「ランニング」「登山」のそれぞれに精通していることが不可欠で、ルール・マナーの徹底などを啓蒙していく必要があるでしょう。また、身体活動の側面で考えても「ランニングに必要な運動能力」と「山というフィールドで効率的かつ安全性を高めて活動する能力」が共に求められるため、どちらか一方の知見や経験値のみの獲得では不十分です。
関連法令は主に「山のルール」の順守を
登山トレーナーのカリキュラム内で学ぶ内容となりますが、トレイルランニングでは市街地の歩道を走るのとは大きく環境が異なります。もしもの際に離脱のできる駅や、補給のできるコンビニエンスストアはありません。AEDどころか電波を探すのも一苦労であり、救助が必要な状況でも数時間の待機が当たり前です。
自然公園法など訪れるエリアによっては普段触れない法令があり、時折私有地を通行する場合にはそれぞれに定められているルール確認も必要となります。指導者である以上「知らなかった」を極力減らす努力が必要となるため「いつものランニングが山林になっただけ」ではないということを把握している必要があります。
余裕を持って長距離を走ることのできるランニング能力は必須
体力面に目を向けると「平地でのランニング能力」以上のものが求められることが特徴です。ロードのランニングでは「フルマラソン(42.195km)」などを指標にトレーニングをするケースは多く、これから競技に取り組みたい方にとっては大きな挑戦です。
しかし山林を走る場合、その起伏や路面状況から平地と同様の速度・時間で走るのが困難であるにも関わらず、一般的には「50km以上」をロングディスタンス(長距離)としているなど、より長時間の活動が前提となっています。エキスパートクラスにならなければ「上りは積極的に歩き、下りで走る」などの考え方もあるため、一概にどちらが大変とは定められませんが、最低限「長距離を走れる能力」を身につけてからチャレンジする必要があるでしょう。
アウトドアトレーナーの資格を取ろう!

当協会の基準では「トレイルランニングに向けた指導」を行う際には、まず下位資格(ランニングトレーナー/登山トレーナー)を取得する必要があるため、少し長い道のりとなりますが、競技者のサポートをされている・したい方や、ご自身の競技成績を高めたい方、これからトレイルランニングに挑戦したい方は幅広い知識を備えて挑戦をしてください。
ランニング・登山ともに、趣味として楽しむ方が非常に多いアクティビティであるにも関わらず、知識や技術不足で身体を痛めてしまう方が多いことが各業界団体のアンケート結果などからも示唆されています。まだ「身体の専門家」の配置が多くないアウトドア業界での皆様の活躍を楽しみにお待ちしています!
各種アウトドアトレーナーの講習会スケジュールは こちら
JOTA-OEXの詳細は こちら
日本アウトドアトレーニング協会へのお問合せは こちら